index< 日誌 < c信じるもの< 19-90具体的現実。p3-


3、オリジナル。


現実とは、人間が生きている文化と自然環境のことである。この自然環境が、人間関係や社会とそのシステムの現実的条件であり、その物的・現実的前提であり、そしてまたその舞台となっているのである。従って、「もの」という物的・空間的現実は、この自然条件を通してのみ現れてくるし、また、表現もされるのである。

これは、地方的で局所的なローカルな現実であって、そしてまた、このローカルこそが真の現実なのである。それは、一般的な普遍性から逸脱した個別的で具体的な現実であり、特殊で特有なそこにしかないオリジナルな傾向であり、方向性なのである。そしてこれが、生存とその存在の必然性でありバランスなのである。そこにしかない個の必然性なのである。

領土とは、自分が生きている空間的現実のことであり、自分の現実が現れ出る場所である。そうした現実の中に見られる地域の特色、ないし印象といったものは、このような自己が現れる表現方法の違いである。そして実は、この「違い」こそが自分にとってのオリジナルな現実なのである。

戻る。                    履歴へ

index < 日誌 index< 日誌 < c信じるもの19-90具体的現実。p3-

l