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境界ないし限界というのは、それらが無限の全体となっている限り見えてこない。それらの間に区切るものがないからである。もしもそうした世界に限界が見えてくるとしたら、これらの全体とは別の世界に対してである。 従ってまた、自分というのは、自分の外からでないと見えてこないのである。自分で自分の中をいくらほじくり返しても、自分というのは見えてこないのである。つまり、自分で自分を対象化するということができないのである。 自分で自分を見ているというのは、自分以外の第三者の立場で自分を見ているのである。つまり、外から自分を見ているのである。このような関係においてのみ、境界も限界もあり得るのである。 境界が見えないのは、境界がないからではなくて、その必要がなく、それが意識されない世界を生きている、ということなのである。このような境界があってはならない、そうした世界を生きているのである。 |
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