index< 日誌 < s設定< 20-01「傾向1」p12- |
自分が誰かわからなくなり、自分自身の自律性を見失う。自分にしかない、あるいは民族固有の感覚や考え方といったものが失われて行く。なぜなら、それがオリジナルだからである。互換不可能な唯一の存在とはこのことだからである。 それは自分で作り出さねばならない、そうせざるを得ない、それ以外にない、そうした世界なのである。そしてこれが民族の離散であり、移民であり、棄民なのである。 それは、そうする以外に自分たちが生きて行く方法が無かったのである。そうして自分というのが、それまでとはどこか違う別の者になっているのである。新たな民族、新たな国民というのが形成されて行くのである。 |