index< 日誌 < s設定< 20-01「傾向1」p12- |
そうしたことが 、むしろ、自然のなかに自分の精神の世界を見い出そうとする、そうした傾向を生み出し、また、そうした方向へと追いやっている。空間的な狭さというのが、接近し過ぎる協調性を強制すると共に、行き場のない自分の内面世界といったものを、それ以外の狭い自然の中に追い求める傾向を生み出しているのである。 盆栽、坪庭、カメラといった趣味の世界がそうであるし、モノづくりの手先の器用さ、時間を守り、そしてメモする几帳面さなどがそうである。また、あっさり、キッパリ、いさぎよさといった気質や気性といったものも、ここから説明が出来る。 それはもともと、そのように方向づけられていて、それ以外の生き方というのが成り立たず、あり得ず、存在し得ない、そうした現実の限られた条件のなかを、人間が生きているのである。 |