index< 日誌 < am種 < 20-10「種の記憶」p9-


8、システム。


それら自分のすべて。自分の存在、立場、理由、生存の仕方、その仕組み、現実との係わり方といったもの。それらすべてがバラバラで関連がないもの、無秩序で、思いつきや気まぐれ、偶然の羅列に過ぎないように見えるけれども、しかし、たしかにどこか共通性があり、何らかのつながりがあって、そしてまた、共通の方向性といったものを持っている。なぜなら、それが偶然を作りだす条件となっているからである。

それは、総体としてのバランスであり、個々バラバラでありながらも、互いに影響し依存し合う客観的な偶然性の全体なのである。すなわち、歴史を客観的にみれば、そうした偶然の連続こそが、種の継続を必然のものとしてきたのであって、システムとしての生態系の、生物全体の必然的な関連性を作りだしてきたのである。

戻る。                    続く。

index < 日誌 index< 日誌 < am種 < 20-10「種の記憶」p9-