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しかしまた、そうしたことこそが、地球上の様々な歴史上の文明が滅んでいった原因になっている。変化に対する適応性を欠いているのである。適応性とは、潜在的な可能性のことなのである。失われ、忘れられたかつての自分自身の記憶のことなのである。あるいは、もしかすると、もともとそうしたことが、自分の中で欠落していたのである。 自分の中にそうした可能性がないとすれば、それはつまり、新たな創造の元になる潜在的な記憶や経験が、自分の中に無いとすれば、他に対処のしようがないのである。自分で自分を変化させるといったことが出来ないのである。そうである以上、自分で自分を辞めるしかないのである。それ以外の道が残されていないのである。 滅ぶとは、このことであって、自分で自分を喪失してゆくのである。そうした自然死の状態である。それ以外の道が残されていなかったということである。しかし、それこそがまた、オリジナルなのであって、そうやって自分で自分を全うしてゆくのである。歴史の中で、自分自身の理由と意味を残して行くのである。そうして歴史となって、現実の世界から消えて行くのである。 |