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ここで言うところの「異質」というのは、現実を外(そと)から見ている、見ることが出来る、見ざるを得ない、そしてイヤでも見るように仕向けられる、そうした立場の境遇を生きている。 そこにしか居場所のない、あるいは、そこにしか居場所というのが許されない、そうした世界を生きている人間のことなのである。あるいは、もともとそうしたタイプの人間のことである。 つまり、異質なのである。 身体は現実を生きているにもかかわらず、精神は現実の外を生きている、そうした人間のことなのである。自分自身のなかに内的世界を領有し、そうして、現実世界との間に明確な境界線を持つ、そうした人間のことなのである。周りの人間とどこか違う人間のことなのである。 |