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2、かかわり方。


人間は、「物」という物的・空間的存在であると共に、歴史的・時間的存在でもある。そして人間が歴史的・時間的存在である以上、それは「方向性」を持たざるを得ないのである。歴史、ないし時間とは、指向する方向性なのであって、こうした方向性なしに、「時間」という概念は成り立たないのである。

このような無意識の指向性のなかで、人間の生活様式やライフパターンといったものが、周りの自然条件との係わりの中で展開されてゆくのである。

このような外的世界、人間の観念に対立する物的世界としての現実の世界といったものが、はだかの人間が身につけたり利用したりするものの、衣服や道具や生産技術、それに社会システムなどと一体化しているのである。「人間」とは、このような現実との係わり方のことを言っているのである。

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  続く。

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