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2、切断。


あるいは、それは移民の世界のように。
アメリカやオーストラリア、ブラジルのように。これらの集団にあっての歴史は、新天地・新大陸への移民の後に、新たに始まっている。
(*永い歴史の間隔で見るとドイツも日本もそうである。それどころかあまねくすべての民族・国民というのが、始めはみんなそうなのである。)

それまでの先住民の歴史とは、ほとんど切断されたところから始まっている。そして同時に、それまでの自分たちの習慣や常識といったものをも捨て去って、新たな価値観と常識でもって、新たな国民あるいは民族として自らを形成し始めたのである。

しかしながら、気候・風土、地理的条件などといったものが、人間の身体や生理作用に及ぼす無意識的な作用については、これを見逃すワケにはゆかないのである。やはり当初においては、なかなか意識も自覚もされないことであっても、数十数百年の後には、徐々にそうした影響といったものが現れて来るのである。身体の生理や、気質・気性の傾向として現れているのである。

戻る。                     続く。

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