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現実とは、人間が生きている背景、ないし自然条件、環境のことなのであって、これを通してしか、人間は自分というのを表現し得ないのである。 人間が自分を表現する物としての素材や材料、道具といったものが現実の世界なのであって、それは現実の世界にしかないものなのであって、これをもって何かものを作ったり、あるいは、客観的事実としての出来事や物語を作って行くのである。 また、空想や「思い込み」といったところで、それ自体がまた、現実からの反映に過ぎないのである。それは、現実が頭の中で映し出され、そして現実が反映した意識の働きに過ぎないのである。 しかし、その作り方、作用の仕方、そしてその動機やパターン、形式といったものは、その個人や、あるいは民族に固有のものなのである。それはその民族にしか成し得ない、その民族特有の、そしてまた、その地域と文化に特有のものなのである。 そしてその中に、その民族のタマシイといったもの、あるいは民族の精神といったものが現れているのである。 |
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