index< 日誌 < c信じるもの< 20-03「傾向3」P10-


5、イデオロギー浄化。


人間はみな同じでなければならず、そして互いに信じ合わなければならない。そして信じ合えるというのは、自分たちというのが、だれもかもが同じ人間でなければならない、ということなのである。

同じ民族、同じ国民の一員でなければならない、という意味である。そして、この同じであるというのが、「自分たち」が変わることのない永遠で、純粋な存在であることのように思えてくるのである。

これが自分たちという自意識でもあって、その理由もになっているのである。だからまた、自分だけが別の道を歩もうとする人間は、決して許してはならない存在なのである。それは世の中の成り立ちを破壊する者なのである。

これは異人種、よそ者、非国民であって、そういうのが自分たちの中に紛れ込んでいてはならないのである。それは「自分たち」という純粋性を汚すものであって、浄化しなければならないのである。だれもが同じであるということこそが自分たちの純粋性なのであって、そしてこれが自分たちを永遠の者にしているのである。そうであるはずだし、そうでなければならないと思っているのである。

戻る。                    続く。

index < 日誌 index< 日誌 < c信じるもの< 20-03「傾向3」P10-