index< 日誌 < c信じるもの< 20-03「傾向3」P10-


9、自意識と自己意識。


自意識とは、自分と他者との区別のないところでも成り立つ世界である。すなわち、集団意識や何らかの帰属意識をもって、自意識としていることがあるのである。

しかし、自己意識とは、このような自意識とは別のものである。それは集団とは別のものであって、自分で自分を見ているのである。そうした自分に対する自分の意識なのである。自分のなかで自分が分裂し、自分が自分に対立し、自分が自分に対して対峙しているのである。

だからこれは、個人の閉じた内的な世界であって、プライバシーなのであって、集団ないし人間同士のキズナとは、別のものなのである。集団を逸脱した、主観でも客観でもない、より普遍的な意識になり得るものなのである。

戻る。                    続く。

index < 日誌 index< 日誌 < c信じるもの< 20-03「傾向3」P10-