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4、サイン。


しかし、それだけではない。他の意味もある。人間自身の感じ方、見え方、あるいは印象といったものが「二重になっている」ということなのである。たとえば、たんなる直接的な印象、直に感じられる感覚器官の直接の印象もあるが、それ以外の感じ方があるということである。

人間には、自分でも意識することのない、無意識の世界での「感じ方」があるということである。つまり、これが印象であり、符号なのである。自分でも気づくことのないまま、それへと誘われ導かれてゆく、そうしたサインや合図とでもいったものである。印象が象徴となって、それが行為と結びついていて、そしてそれが何かしらの合図(サイン)となってしまっているのである。

なぜ、このような行為と結びつくかと言えば、それが無意識の世界だからである。習慣といったものが無意識の内に自分を支配していて、そしてそれが自分をして何かしらの行為へと促しているのである。

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