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なぜなら、人間が何かを理解し判断するのは、この無意識の世界を通して行っているからである。無意識の世界が、その判断や理解のための土台と基礎を提供しているからである。 だから、人間が何かを見て、自分でもワケもなく、なにか言い知れぬわびしさとか、すがすがしい気持ちとか、恐れおののき、あるいは嫌悪や心地良さといったものを感じるとすれば、それは、このような自分自身の中にある、無意識の世界の印象を言っているのである。 これは、理屈でも論理でもなくて、むしろ生理的で情緒的なものなのである。自分でもどうにもならない、自分の中にある、自分の意識の届かない世界を見ているのである。 なぜなら、それが自分自身の無意識の世界だからである。自分が自分であることの、そうした自分自身の精神の世界を映し出しているからである。それが他人とは区別される自分自身の精神の世界だからである。 |
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