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3、タイプ。


しかし、人間自身の都合にお構いなく、そしてそれとは別に、人間自身の感じ方や考え方そのものが変わってしまう場合がある。もちろん、その原因の根源は同じところから来ているのであるが・・・。このような人間と世界とのかかわり方の変化から、人間自身の感じ方や考え方までもが変わってしまうのである。

そうでないと、現実について行けず、生きて行けなくなるからである。しかし、そうしたことが蓄積されていって、新たな異質な感じ方や考え方、それに習慣や常識をもたらすと共に、思考内部における結合と関連づけの変化をもたらしている。これは思考そのものの形式とパターンが変化しているということである。

それは、考え方や感じ方のみならず、人間そのものの存在の仕方やライフスタイル、そしてその序列と秩序を変化させ、それまでとは異質な自律性と必然性の原理の下に生きて行くことになる。そうして、それまでとは別の異質な人間のタイプを作り出して行くのである。

やはりこれは、考え方や感じ方以前の人間の「型」として、情緒や気質の問題として現れている。たとえば、様々な民族を特徴づける、言語や習俗、気性の違いとして現れている。


戻る。                     続く。

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