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4、境界。


それが、つまり自意識というのが、他人との直接の関係の中でのみ感じられているのであって、他人とは切断されたところにある、自分自身の中で意識されるということがないのである。

つまりこれが「自己意識」に欠けるということなのである。自分というのが、自分自身で自律していないということなのである。自分が自分として確立されておらず、自分自身の人格やプライバシーも曖昧なままだということである。

自分と他人とがはっきりと区別されておらず、それはまた、自分のもの他人のものという、「もの」との関係においてもそうなのである。自分の延長としての自分のもの、そして自分の生き方や存在といったものが曖昧なのである。

それが自分のものであるというのがハッキリしなくなっているのである。自分と他人を区別する境界線といったものがボンヤリしていて、失われているのである。自分と他人とを、ハッキリと区別できないでいるのである。


戻る。                    続く。

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