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自分が、自分というものに気づき、知られ、自覚されることのない世界である。自分というのが、自分自身の自己意識に気づくことのない世界である。そしてそうした自分が、自分に対立し、そして自己に目覚めることのない世界なのである。 そうである限り、それはどこまで行っても主観なのであって、自分が自分にとっての客観的存在となり得ないのである。自分が、現実世界のなかの存在となり得ないのである。だからまた、主観という気まぐれの、自分だけの閉じた世界から離れて「出る」ということがないのである。 また、そうである限り、自分が自分を外から見ることがないのである。現実のなかの客観的存在としての自分に、気づくことがないのである。そしてまた、時間的にも歴史的にもそうであり続けたのである。 そして、これが歴史であり、社会としてのシステムなのである。自分たちが生きている現実の世界がそうなのである。歴史的にもそうであるし、そして今もまたそうなのである。 |
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