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5、気づかない。



自分で、自分の肉体に対して何かを感じているのである。情緒や生理の作用の結果としての、自分自身の感情のあり方を感じている。自分が自分に対して、そしてそれを自分自身の肉体の中に感じているのである。

そしてこの生理自体は、数万数億年に渡る「種」としての歴史の結果なのである。いまある現実とは、このような歴史の結果としての現実なのである。

だからその実体は曖昧で、なかなか見えてもこないものなのである。すなわち、人類の肉体の中に保存されてきた、人類が生きてきた現実と一体となった、感覚の世界なのである。感覚の感じ方の世界なのである。現実を生きる人間の身体のカタチがそうなのである。

だからまた、それは当然のことなのであって、そうしたあまりに当然のことに、気づくことも意識することもないのである。無意識のうちにそれへと誘われ、自分でも気づかないままそれを求め、あるいは従っているのである。それは、自分が意識しても知ってもならないことなのである。

戻る。                    続く。

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