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7、必要。



それは、生きている現実の環境や時代が異なっていても、つまり、異なる自然条件と文化にあっても、人間が生きて行くその目的や動機、そしてそのための道具の役割やその必要といったものが、同じであったことを示している。

肉体の保全、つまり、攻撃と防御のための道具、槍、刀、弓・・・等々がそうである。あるいは、食料の確保、そしてそのための鋤(すき)、鍬(くわ)、入れ物(容器)、そして運搬と保存のための籠(かご)甕(かめ)、土器などがそうである。

そしてまた、交易の必要上からの物の運搬方法としての車、ソリ、船、またそれらを曳くための家畜の使用などもそうである。これらのことは、だいたいどの文明にも共通して見られることである。

たとえ文明によってそのカタチや方法が異なっていても、やはりその目的や必要においては同一であったと言わなければならない。そうしたことは、どの時代の、そしてどの文明であっても、どのようなカタチと方法を取るにしても、人間にとってみれば、満たされなければならないものだったのである。

地球環境、およびその上で組み立てられた生態系の中での、人間の立ち位置からして、そうならざるを得ないものだったのである。

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