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このようなシステムの下で身に着けてきた、自分自身の価値観や道徳、そして自己の内的同一性や信仰といったものは、外の世界のそれとはまったく違う異質なものなのである。それはちょうど、自分から外の世界を見た時に感じるのと同じものである。得体の知れないワケの分からないものなのである。 しかしまた、それだけでなく、もっとも重要なことは、本人がそれを認めないということなのである。自分と他人とは別の者であるということ、それと同じく、自分自身もまた、自分の中で、自分と自分の人格とが別のものであることを認めない、と言うところに原因がある。要するに、「自己意識」というのが認識されずにいるのである。 たしかに自分の人格は、自分本人から来ている。しかしそれは、自分自身を律してゆくカタチなのであって、自分自身の肉体とその延長なのであって、内的存在としての自分自身のことを言っているのではないのである。人格としてのカタチは変わるのであって、変わるからカタチなのであって、そしてそれを律して作り出しているのは、自分自身だということなのである。 |
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