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7、気づかない。


そうして、このような自分自身の中の漠然とした、つかみどころのない、夢のような記憶の世界のなかで、何かを錯覚し勘違いしながら、さ迷い続けているのである。そうして現実に無いものが見えたと思い込んでいるのである。しかしまた、それは、自分にとってどうしても必要なことでもあって、探し求め続けなければならないものでもあったのである。

もちろん、現実の同じものが、自分と他人とでは違うものに「見える」はずがないのである。自分も他人も同じ人間である以上、見えるもの聞くもの触れるものすべてが、同じように見えていなければならないものなのである。自分も他人も同じ祖先を共有する、同じ種の、同じ人間なのである。

しかし、同じものが同じように見えていても、その感じ方、見え方といったものは、人それぞれ違うのである。同じものが同じように見えていても、それが意味するもの、感じ方や、その見え方の見たいと思うところが、人それぞれちがうのである。

それはただ、見ている本人の興味や、自分が求めるもの、願うものしか見ていないということなのである。たとえそれが見えていても、見ていないし、見ようともしないし、気づくことも、知ることもないということなのである。


戻る。                       続く。

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