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9、絶対的。


したがってまた、前も後ろも、進歩も後退もなく、ものごとの善悪や歴史の概念もあり得ず、自分自身が目指すところの普遍性への願いもない。しかしまた、あるいは、気まぐれと思い込み、思いのままという世界でもない。

たとえ、幻(まぼろし)とか空想、夢の世界であっても、そうした世界の中にあってもなお、やはり依然としてなにかしらの意識や思考が働いているのである。

たとえ支離滅裂でバラバラであってもなお、何らかのそれなりの論理や自分自身の意志といったものが働いている。そうしたことが夢や空想の世界なのである。

それは、そうした無意識の世界以前の本能や衝動の世界、生理的な反射作用の世界なのである。現実から切り離された、それだけで自律した情緒の感じ方の世界なのである。

ワケもわからず、自分を拘束し追い立てて、規制してゆく、自分でも逆らうことが出来ずコントロールも出来ない、そうした自分の中にある、自分でも得体の知れない正体不明の、絶対的な強制力なのである。

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