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そうやって、自分で自分の心のなかを見ているのである。まるで他人のように。この夢のなかで「見られている」自分は現実を生きている自分であって、そして、これを「見ている」もうひとりの自分は、自分でも意識することのない無意識の世界の自分なのである。 あるいは自分でもどうにもならない、自分自身の中にある情緒の世界のなかの自分なのである。意識や思考を無視した生理の反射作用としての、身体の自律した神経作用の営みが作り出した世界なのである。 それは、数百数千年に及ぶ自分自身の肉体そのものが保存してきた身体の感覚の記憶なのである。自分がこの世に生まれてから経験してきたものとは別の、肉体自身がそれ自体で記憶してきた祖先の記憶なのである。 |
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