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自分自身の祖先の記憶と、そのタマシイの世界を見ている。意識から切断されたところにある、自分自身の感覚の世界を見ているのである。 目を閉じたままで、何か得体の知れないものを見ている。あるいはそれは、現実から切断された、閉じた目の中の世界だからこそ感じられもするし、見えても来る世界なのである。 そうだ。これは墓標なのだ。永遠に届くことのない、そしてまた、決して届いてはならない世界なのだ。それを僕は、閉じた夢の世界の中で見ていたのだ。 少し疲れている。太陽の日差しがまぶしく、まともに目を開けていられない。うつらうつらと知らぬ間に立ったままで夢を見ている。ほんの瞬きするくらいの一瞬である。 |
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