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しかしまた、このような変化といったものは、非常に短い期間の、そして非常に限られた空間的単位においても、当たり前のように起こっている。確かに現実の身体上の特徴や生理作用の特質といったものは、大した変化にまでは至らないのであるが、表面上の情緒や感情のリズムに様々な規制と制約を及ぼしている。 これは、民族や国民性、それに部族や血縁などの集団がそうである。あるいはまた、家族、同郷、同窓、それに同一の職場や会社の内部でも起こっている。それには、それ特有の空気や雰囲気みたいなものがあって、そうやって、自分たちと外の世界とを識別し、区別しているのである。 このような「自分たち」という集団の中で、何かしらの共通の価値観やマナー、作法やルールといったものを共有しているのである。また、このような共有される共通の文化があるからこそ、それらの間に集団としての「まとまり」と秩序が成り立っているのである。このような何かしらの共通の、無意識の世界の共有なしには、集団というのが成り立たないのである。 |
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