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3、存在。


上に対する絶対的な屈従と、下に対する際限のない差別がセットになっている。そうした関係の中でしか自分が見つけられない、そうした世界なのである。支配と支配されるといのが、自分の中で一体化していて、そうして自分というのが成り立っているのである。これが、そこで生きる者にとっての存在の仕方なのである。

社会的地位や立場、そして自意識、さらに自己の同一性(アイデンティティー)というのが、そのようにして成り立っているのである。自分というのが、それ以外の者に成りようがないように出来ているのである。そしてこれが本人にとっての存在理由であり、存在の仕方になっているのである。

自分というのが、自分自身の自律した主体性に欠ける存在なのである。自分の中で自分を見つけることが無い世界なのである。自分の中に自分が存在しない世界なのである。


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