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6、なりすまし。

自分の中に自分というのが存在しない以上、それは他人の中に求められなければならず、そしてこれが、上下の関係に基づく人間同士のかかわり方になっているのである。自分の中に主体的な自律性が無い以上、他人との間に自立した相互の関係が成り立たないのである。

それは一方が支配し、他方が支配されるという、上下の関係にならざるを得ないのである。そしてこれが「ケイレツ」という、コネと談合だけの、形式的で上辺だけの世界を作り上げているのである。

自意識といったものも、真に自分で自分に問いかけるといったものではなく、ただたんに、上位の者の価値観や規範をマネて似せただけの、上辺だけの「ナリスマシ」の世界を作り上げているのである。

そしてまた、自分の中の観念の世界というのが、このような外からムリヤリおおいかぶせただけの、カテゴリー化された世界を世界を作り上げているのである。だからまたそれが、個性やオリジナルを欠いた、表面だけの形式的なものになっているのである。


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