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4、深いシワ。


だからまた、自律的な精神の律動といったもの、そして現実から離れた世界でなされる、感情のムリヤリの表出といったものが、そのまま表情筋の老けた営みとして現れている。自律性と敏捷さに欠けた、そして無理に取り繕ったような顔に見えてくるのである。

筋肉は老いによって、その骨格部分との付着部分(腱)だけが硬くなって、そこから伸びる筋肉本体部分がゆるみ痩せてたるんでくる。付着部分とその筋の繊維部分だけが硬くなり、その中の肉の部分が弾力性を失い、潤いと張りが無く、ゆるみ、団子のように垂れてぶら下がったように見える。

この筋肉の団子と他の団子との境界線、すなわち、筋肉と他の部位の筋肉との境界線が固定されて固まり、深いシワになって谷のようになっている。


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