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あるいは、一気に駆けだしたり、チカラを全力で出そうと大きく息を吸うのもそうである。呼吸が大きく早くなり、鼻息が荒くなる。鼻の穴が大きく広がり、口元が引き締められ、アゴにチカラが入る。 つまり、こうしたことが表情なのである。自分自身の感情といったものが、肉体の生理を通して、顔の表情とその動きに現れている。また、そうした自分に自分が気づき、さらに感情的になってくる。自分が自分を感じていて、それを意識し、自分で自分に気づき始めている。 しかし、そうした表情を作り出したのは、自分自身の肉体の情緒の営みなのである。自分自身の中の、生理と神経の作用の結果なのである。そしてこれでもって、自分が自分であると理解しているのである。 そうやって自分が意識されてきて、そしてそうしたことのくり返しが、日常となり、常識となって、自分自身の自意識というものが作り出されているのである。自分のなかでのそうしたことのせめぎあい中で、自己の自意識というのが自覚されているのである。 他人と区別される自律した主体としての自己が知られてくるのである。そうして自分を意識し、意識させられてもいるのである。そして、そうしたことのくり返しが、自分の中でアイデンティティーといったものを作り出していて、そして、自分の立場や理由といったものを意識させているのである。 |
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