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つまり、それの原因や理由、それどころかその対象自体が正体不明だからこそ、驚(おどろ)いているのである。驚くその対象が理解できれば、そこからまた、その原因や理由といったものも、少しは理解されて来るのであるが、実はそれが自分でも分からない、という瞬間なのである。 自分にとっての刺激といったものの原因や理由がわからないまま、また、その現実的なカタチがとらえどころがないがゆえに、自分でもどうしようもなく、どうにもならずに、ただ驚いているのである。こうした場合、「驚く」という以外に、感情の表現方法を持ち得ないのである。それはまた、感情として表現もし得ない、そうした感情以前の感情なのである。 自分が驚いている、その刺激の対象というのが、たとえ現実に見えているとしても、あるいは見えていなくても、それがはたして何なのか自分でも分からず、得体の知れないものが自分に迫ってきて、憑り付こうといるのである。だから、つまり、「おどろいている」のである。 |
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