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「ほほ笑み」、B < 誤解 >

日本人の、
この「微笑(ほほえみ)」というのは、
明治維新以降、日本を訪れた外国人に度々指摘されてきた。
その「微笑」の意味が外国人には、
到底理解できないものだったのである。
もちろん、当事者たる日本人自身も、
気付いているかどうかは疑わしい。
なぜに顔の表情というのが、
いつも微笑んでいるようにみえるのか?

これは、どうやら日本列島の文化に深く根ざしている、
僕には、そのように思えてならない。

島国なのである。
つまり、受け継がれる文化といういのが、
同じ場所で、同じ人間(血縁)によって、
ずっと同じ様に数百年続くのである。
他所で、生きるなどというこは出来ない。
他の生き方というのが許されない。
それがイヤなら、
日本という島から出て行くしかないのである。
それは戦時中なら「非国民」といい、
平和時では「非日本人」などといって排除される。
どっちにしても、この島国では生きてゆけない。

「他の生き方」というのが、あるというのも知らないし、
知ってはならない、という世界で生きている。
これは暗黙の了解であって、オキテ(掟)などと言っている。

だから、争いを好まず、群れてまとまる傾向がある。
理由の如何を問わず、先に群れるのである。
このときに「ほほ笑み」が威力を発揮する。
しかし、こうした場合の「ほほ笑み」は、
何かを誤解している。



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