――イメージをカタチに(・Image)――
index(索引)concept(概念)日誌2011-1005-2-1  市



春のデッサン、 A-1 <初めての色>




生まれたての色。
初めて触れる外の世界。

暖かくやわらかな空気と、豊かな水。
ためらい、戸惑いながらも、何かを探し求めて。
色がつき、カタチを整えて来る。
地上に再び生命が、姿を現す。

小さく、細く、薄く。
水分が多くて、半ば光を通す。
とってもやわらかく、シンプルでセクシイだ。
色もカタチも薄いのは、
それが、生まれたての初めの姿だからである。
また、それが柔らかく感じるのは、
表面が水を含んで、スポンジのように、
光を広げてぼかすからである。

実際、確かに新緑はやわらかい。
見た目にも、実際の触れた感触もやわらかく、
そして、壊れやすい。
それらが周囲によく映(は)えて、
この季節独特の風景となっている。
少し離れて見ると、
輪郭が薄くぼやけて、透けて見える。


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