――イメージをカタチに(・Image)――
index(索引)concept(概念)日誌2011-1005-2-2  市



春のデッサン、 A-2 <晴れやかな色。>




新緑も花びらも、
とっても鮮やかなのに、
色自体が薄くて、少し白色が混じっている。
だからそこだけが、
なぜか明るく晴れやかな感じとなっている。

カタチも、この春に出来たばかりの、
肉厚が薄く、水分を多く含んだそれで、
春のそよ風と共に、とても気持ちがよい。
それらが、妙に周りに溶け込んで、際立っている。

輪郭の境界が曖昧
(あいまい)で、
うすぼんやりしているが、
明るく鮮やかな色で、
それが、周りの空気に溶け込み、映り込む。
そして、心に染
(し)みてくる。
それと気付かない程の非常に薄い色だ。

春の、この微妙な色が、
見る者をして、不思議な気持ちにさせる。
冬の間に閉ざされていた地上の生命が、
外の世界と交流を始めたのである。


 戻る。              続く。





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