――イメージをカタチに(・Image)――
index(索引)<concept(概念)<ルネサンスへ<2013-1118-7
それは、 現実に生きている自己の肉体である。 この肉体を離れて、私は存在しない。 そして、これが私の現実なのである。 それは、自己というのが、この世に生まれた途端、 どうにもならない宿命として背負わされている、 地理的・歴史的・文化的現実という意味でのそれである。 人間は、そうした現実の世界を、 自己の肉体をもって、生きてゆくしかないのであって、 私たちは、そうした文明のシステムの、 一つの時代を生きているのである。 時代とは文明のことであって、 この文明の通して、人々はつながっている。 ということは、このつながり(キズナ)が、 断ち切れたところで、人間の歴史は存在しない。 人間という概念自体も成り立たない。 人間は社会的・歴史的存在なのである。 だから人間は、時代を超えることも、 時代の外にでることもできない。 なぜなら、その時点で、つながりが消えて、 人間という概念の外に出てしまうからである。 人間という概念自体が、人間の思考の産物なのである。 キズナ(絆)が消えて、自己意識が曖昧になって、 自分自身というのを、自覚したり意識することが、 出来なくなるからである。 |