――イメージをカタチに(・Image)――
index(索引)<concept(概念)<ルネサンスへ<2013-1225-2 市市民センタ―
ボクから「だれ」というのが無くなって、 ボクは、だれに対しても、同じ人間となる。 そうやって、ボクと他人の区別が無くなって、 ボクの精神は、神々の世界へさ迷いだす。 精神は肉体から解放された。 この光の中に見える、カゲロウのような人影は、 そうした自己の幻影であり、 自分自身の精神そのものなのである。 だがしかし、光そのものも少し気がかりである。 太陽のように、光源が一つだけの場合、 すべてのものは、この光源の方向へと向かう。 一つしかないこの光源だけが、 自分を照らし、映し出してくれるからである。 自己の理由とか意味といったものは、 この光が照らし出す方向以外にないからである。 それはまた、闇からの脱出でもある。 暗いというのは、自分が見えず、見つけられず、 自分を見失ってしまうからである。 自分が誰で、何なのかもわからなくなって、 自分と他人との見分けも、 できなくなってしまうからである。 だから、闇から出て、光の方向へと目指すことになる。 そうするしかないのである。 だから、光が見えるということ自体が、 すでにある意味で、自分というのを確かめている。 その意味で、自己は意識されたのである。 |