index(索引)ルネサンスへ2013-1107-2 自意識。


③ 理由。

こうした、自分自身の理由といったものは、
多数派であり、支配する側の人間にとっての、
理由であるだけでなく、群れから排除され、
虐(しいた)げられる少数派、いわゆる、
差別される側にとっての存在理由、つまり、
考え方と行動、その生き方の理由ともなっている。

怒り、憎しみ、いきり立つ。
あるいは、集い、寄り添い、助け合う。
喜びやあこがれ、祈りといってもの。
やすらぎや、人生の楽しみもそうだ。
そうした感情や情緒、
感受性と衝動の源となっているのである。
そうしたことが、社会にとっての活力となり、
生き生きとした原動力となっているのである。
人間的な本性や生命力の発揮される、
場面となっているのである。
自分たちにとっての「理由」とは、このことであり、
それがまた、社会全体から見ると、
活力と生命力の源となっているのである。
それは、しいたげる者、しいたげられる者、
それぞれ両方にとっての居場所であるとともに、
その「理由」を定めているのである。

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