index(索引)ルネサンスへ2014-1101-b 日本的なもの。


② 異民族。


これが、日本だけが持つ特徴である。
日本以外のユーラシア大陸での、
文化の広がりかたとの根本的な違いなのである。
外からの文化と技術の流入といったものが、
外の異民族による支配・隷属の関係として、
入ってくるといういことが、なかったのである。

こうした、文化の入り方の特徴が、
文化における思想的一貫性のなさ、
技術における基礎知識の欠如として現れている。
軽視というよりも、必要がなかったのである。
そして、これがまた、7世紀の神・仏・儒の混合、
争いを避ける、「習合思想」を生み出し、
都市国家的、大量生産システムを可能にしたのである。

どこまでも几帳面で、きめ細かく、繊細(デリケート)である。
島国という、狭い空間的制約。そして、
歴史的にも人間の移動が極端に制約されている。
異民族の流出入というのが、ほとんどないのである。
人口過密で、さらに、移動して行く先の、
「場所」そのものがなく、そして、狭い。実に息苦しい。
そこから「一所懸命」という、いましめ(戒め)が生まれる。
そして、この「一所」というのが、また、非常に狭い。
だから、個人芸が発達する。
ワザであって、一身専属的なものである。

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