ルネサンスへ<2014-1212 わがまま。 (  市)



③偽(イツワ)り。


感情や感覚、そしてその感じ方というのは、
自分があとからとってつけたものでもある。
自分が生きていくなかで、積み重ねられ、
たまって、集まってできたものである。
習慣やしきたり、道徳や礼儀作法といったものでもある。
それは、そうあるべきもの、そうでなければならないもの、
そうであるはずのもの、そうしなければならないもの、
とされているものである。

そうした経験のつみかさねが、
いつのまにか知らず知らずのうちに、
自分の信念となり、考え方や感情となり、
感覚の「感じ方」となっているのである。
それは、押し付けでであり、強制であり、
義務である。シキタリとか常識とも言われている。

そうしたことが、自分の外からやってきて、
自分を支配し、自分を強制しているのである。
そしてまた、自分自身を偽(イツワ)り続けているのである。
そうやって、自分自身をだまして正当化し、
社会の中での自分の居場所といったものを確保するのである。
そしてまた、社会もそれに答えて居場所を保障してくれるのである。

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