ルネサンスへ<2015-0123 永遠、(  市)



② 異和感。

人間が、その精神のなかに、
あるいはまた、外の現実の世界に、
人間を超えた永遠の世界を見ている。
しかしそれは、見ているのではなくて、
感じているのである。なぜなら。
永遠は、ものとして存在しないからである。それは、
精神の中にのみ、存在するものだからである。

そしてそれは、、現実のものの感じ方とか、
生き方とか暮らし方として、現実を支配している。
暮らしの様式とか、シキタリ、オキテとかいったものである。
だから、そうした意味では、
何か「見えないもの」を見ているのである。
見えないものとは、自分自身の「感じ方」のことなのである。

だから、現実の生活のなかで、
何か言い知れぬ異和感とか、
そういうものを感じるというのは、
現実に存在するものを言っているのではない。
そうではなくて、そうした現実との、
人間のかかわり方を言っているのである
そうした「かかわり方」を規制し方向づけている、
何か得体の知れないものを言っているのである。
そうした何かが、自分に迫って来て、立ちはだかった時、
それが、「異和感」なのである。
それが、「何かかがある」と思えてくる場面なのである。


   戻る。                  続く。


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