(  市)ルネサンスへ<2015-0306 同一性、



2:化石。

だから、社会のシステムは、しょっちゅう更新されたり、
変革されることによって、そのシステムが保存され、
維持され、継続してゆくのである。
内実なき形式だけでは、いずれ衰退し、
没落し消えてゆく。そしてまた、
初めから同じことが繰り返される。
これでは、なんの前進も進歩も変化もない。

本当の変化がないから、
何から何まですべてがわずらわしく、
うっとうしく、まやかしの、作り事のように思えてくる。
自分の理由というのが、いかにもしらじらしく、
わざとらしい、ヤラセと思いこみと、
偽善だけの世界のように思えてくるのである。

変化があるように見えながら、実際は何もない。
同じことの繰り返しの世界を生きている。
人間が生きている理由といったものが、
それで満足され、納得されるのである。

だから、その理由といったものが、
問われることもなく、悩んだり、
苦しんだりすることのない、
とっても幸せな世界である。
変化も前進も知ることのない、
化石化した理想の社会である。
今の日本がそうである。しかしこれは、
人間の本性に反している。

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