(  市)ルネサンスへ<2015-0320 かすむ、



2:かすみ。

かすんで見える。
特に輪郭の境界部分が、かすんで見えるのは、
周りを取り囲んでいる、霧やカスミによる、
光の乱反射・半透過・回り込みが原因である。

それが夜だと、薄暗くなって、色が消えて、
輪郭線が少しぼやけて、輪郭線で囲まれた表面だけが、
くっきりと周りから浮かんでくる。色はほとんど消えていて、
明るさのコントラスト(陰影)も平坦である。
まるで、夢の世界を見ているうようで、
なにかしら、現実のような気がしない。

それが昼だと、キリは晴れていてカスミとなる。
夜の濃い闇に替わって、白くて明るい水蒸気のカスミが、
輪郭線の背景となる。カスミとは、薄い霧のことである。
輪郭線はやはり少しあいまいであるが、
その表面はくっきりと、色鮮やかに映し出されている。
明るさの濃淡(陰影)よりも、色の鮮やかさが際立っている。
それは、昼の光の明るさ、日差しの強さに原因がある。
そしてまた、陰影部分を打ち消す、
霞(カスミ)のシロさにも原因がある。

だがしかし昼でも、遠くの山々をながめて見ると、
やはり、光の明るさの不足と、
あいだに入ってくるカスミ(水蒸気)のせいで、
シルエットだけがいつまでも浮かんでいでいて、
色と明るさのコントラストが消えている。

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 続く。


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