(  市)ルネサンスへ<2015-00403 半島、



3:上下関係だけ。

気が短い。まったく、こまったものだ。
思いやりとか気づかいのかけらもない。
そもそも、苦痛とか楽しみを共有するといった、
感覚自体がないのである。心の中というのが、
外の世界と直接につながっていて、
自分自身をかえりみる、ということがないのである。
だからそこからまた、思いやりとか心情を共有する、
といったことができないのである。

だからまた、秩序といったものが、
上からの「権威」に基づく強制としてしか機能しない。
だれもが共に生きているが、それは、上からの強制か、
それとも利害に基づくものであって、
心の中で、自分自身の心情として納得され、
そうして、つながって、共有されているものではない。
それは表面上の、外面だけのものである。

そして、権威の象徴としての権力は、
常に、一極へと集中する傾向を示す。
だれもがそうやって、群れてこびて迎合し、
そうやって、ピラミッド型の上下関係を作りだす。
そしてだれもが、頂上の中心極を仰ぎ見る。
そこにあるのは、お前が上か、オレが上かの、
上下関係だけである。

 戻る。             続く。


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