(  市)ルネサンスへ<2015-0417a 自意識、



自意識。


几帳面、こまかい、縄張り意識、群れる、などといったことは
空間的狭さと歴史的閉鎖性に関係している。
いつでも、どこでも、何からなにまでピシッと納まっていないと
気がすまない。スミのこまかい所ばかりが気になる

それは、日本人の自意識であって、
プライドであり、ステータスである。
日本の製品に故障が、極端に少ないのも
これと関係している。

日本人から見ると、自分は今、ここで生きていて、
これからもずっと、そうやって生きてゆくしかないのである。
だとすると、自分を確かめ意識するのは、
ここでしかないのである。こことは、島国日本であり、
人口過密で空間的狭小、そして、
外へは海ではばまれている。島から出てゆくにも出てゆけず、
他の場所といっても、この狭小な島国では、
他の場所そのものがないのである。
今いる、ここにしがみつくしかなく、ほかのどこへも行けないのである。

さらにまた、ここに生きる人々は、先祖伝来からずっとそのままで、
同じ子孫が、同じ場所で、ずっと同じような暮らし方をしてきたのである。
数百数千年、ずっとそうであり続けたのである。だとしたら、
さっきも言ったように、それぞれの人間が今生きている、
それぞれの場所で、ずっと同じように生きてゆくしかないのである。

そうしたなかで、自分を見つけ発見できる、
限りなく自由で無限の世界として、
物作りの世界に引き込まれてゆくのである。
それ以外に自分を見つける場所がないのである。

 戻る。                続く。  


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