(  市)ルネサンスへ<2015-0522 様式、



3:偶然。


個人の気質や気性、性格、そして感覚や意識、
考え方などといったもの。それらはすべて、
社会とのかかわりの中でのみ、なにか意味あるものとなり、
そしてまた、社会の中でのみ、現実のものとなる。

個人の喜びや幸せ、充実といったことは、
それはそれで、社会システムの最適化された、
理想の状態を指している。
反対にまた、解決の困難な反発、憎しみや不幸、
などといったことは、社会システムの欠陥と不備を意味している。

システムが現状と合わなくなっているのである。
それは言いかえると、制約され条件づけられた、
社会システム自体の必然の結果なのである。
そして、それはまた同時に、個人から見れば、
気まぐれで、自分勝手な偶然の出来事として映っている。
社会にとっての必然が、
個人から見ると、偶然として感じられるのである。

 戻る。                  続く。
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