(  市)ルネサンスへ<2015-0619 ホロスコープ(万華鏡)、



2:無機質の世界。


そして、この原理というのが、空間と時間の中で広がり、
カタチとなって変化し続けている。
現実の世界の中で、カタチが変化し続けながらも、
その内面において、自己同一であり続けるのである。

よく見ると、それは何かの緻密な結晶のようにも見えるし、
あるいは、もっとよく見ると、飽くことなく執拗に自己を貫徹する、
自意識の、残酷なまでの必然性のようにも見える。そうした、
冷徹で残酷なまでの、論理の必然性のようなものが、
私たちの心の中にせまってくるのである。

しかし、よく考えて見ると、このような規則性や秩序、
あるいは、自己同一であり続ける原理の必然性といったところで、
それは、意識のない自然界の、無機質の世界のことなのである。

逆に言うと、秩序と規則性こそが当たり前なのであって、
それ以外のことは、起こりようのない世界なのである。
すべてが起こるべくして、起こっていて、
それ以外のことは、起こり得ない世界なのである。
それが、無機質な自然の世界なのである。

 戻る。                続く。
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