( 市)ルネサンスへ<2015-1120 「赤と白」
10:戒律。
たとえば、論理を無視した雰囲気優先のコミュニケーション方法(談合)、 自由な競争を忌み嫌い、そして排除するケイレツシステム、 コネに基づく絶対的上下関係などがそうである。 それは、社会のすべてにあまねく深く、かつ、強力に浸透している、 システムのもっとも本質的な実体なのである。 なにかの約束も決め事も、法律も、ただの外面、タテマエにすぎない。 ホンネはいつも別のところにあり、それが、空気であり、雰囲気であり、 情緒といったものなのである。そしてそうしたことが、日々の生活の中では、 談合とコネとして働いていて、機能しているのである。そうやって、 社会というのが成り立っているのである。 そして、そうしたことがイメージとして表現され、 なにかの印象として無意識の記憶の中で象徴化されたのが、 赤と白の組み合わせの世界なのである。 赤と白の色の組み合わせ。 これほどわかりやすく、明瞭で、よく見えてくる、色の組み合わせはない。 とってもシンプルなのである。そしてまさに、 その極みが日本国旗(日の丸)である。日の丸弁当もそうだ。 それがすべての中心となって世の中を支配しているのである。 それは禁忌であり、戒(イマシ)めである。 それは、無意識の世界ではあるが、 それが、運動会では紅白の帽子となり、工事現場では警告搭となり、 神社の装束となり、国旗となるのである。そうやって、 内面の意識されることのない、情緒といったものが、 外の現実の世界に現れてくるのである。色と形で表現されるのである。 それは、区切り線であり、境界線であり、そして世の中の暗黙の了解であり、 ケジメであり、オキテなのである。 |