(  市)ルネサンスへ<2015-1120 「赤と白」



12:印象。


しかし、もっと公平に考えると、この悪意といったものも主観なのであって、
客観的にみるとどちらが悪意なのかわからなくなるのである。
みんなが正しいといっても、正しくないことがたくさんあるのである。
だからそれは、善意か悪意かが問われなけれならない、
というふうに勘違いしてはならない。それは感情の問題ではなくて、
存在の問題なのである。

それは、その存在が、その社会のシステムに合うのか、合わないのか、
ということが問題なのである。ただそれだけなのである。
感情や道徳などとは全然別の次元の話なのである。
そして、たいていそれは、システム自体が問われることなく、
個人的な感情や情緒の問題として処理されている。

まさに、このような情緒のあり方を示しているのが、
「日の丸の旗」ではないだろうか。とってもシンプルで簡潔、明瞭で、
非常にわかりやすいのである。直感的で理屈ぬきの、
情緒や感覚の印象の世界なのである。

ただなんとなく、わけも知らず、紅白というのが神聖なもの、
侵してはならないもの、そして何かの不文律や決め事を、
無意識のうちに表現しているのである。そうやって、まとまっているのである。
みんなの、そしてだれにとっても、その居場所や役割といったものが、
落ち着くのである。そしてまとまり、統合されるのである。

 戻る。                 続く。

<ルネサンスへ