( 市)ルネサンスへ<2015-1120 「赤と白」
13:様々な色。
しかしそれにしても、なぜ赤なのか。赤でなければならないのだろうか? それは、目的に合った色でなければならないのである。 緑は、さしさわりのない、どうでもよい普通の、なにも変わらない、 そんな色だ。それでいて、たしかに気分的に落ち着く色でもある。 黒は、暗い闇の色だし、光の加減で見えにくくなることもある。 それは、実体を持たない、明るさと色を喪失した、ものの影の色である。 そして、白も黒も同じ色である。ただ、明るさの加減でそう見えるだけである。 すべての色が白に含まれ、すべての色を失くしたのが黒である。 だから、白も黒も同じ色であって、ただ見え方の違いがあるに過ぎない。 青は、吸い込まれてゆく。見入って、誘われて、沈み込んで行くような色だ。 心が落ち着くし、遠くのなにかに導かれて集中するような、 そんな理知的な色だ。そこから自由とか永遠という思いが浮かんでくる。 黄色は、悩ましい。疲れるし、やりきれない。わずらわしく、めんどくさい。 そして、執拗でイヤラシイ。 白色は、シンプルで、すべての色を含む普遍的な色だ。 赤色は、残虐、危険、窮迫、そしてなによりも感情的な色である。 理知的でも情緒的でもなく、動揺と決断が繰り返し迫っている。 悩んだり考えたりする余裕がない。理性と情緒が外へ出て来て、 行動を迫っている、印象である。 |