(  市)ルネサンスへ<2015-1204 見えるもの。



5:姿。


さて、光の強弱と明暗。そしてその連続的な変化、グラデーションと陰影。
それでもって表現される「線と面」。これがもののカタチというものである。

線とは、空間の歪みであり裂け目であって、
それが集まって何かのシルエットとなり、輪郭となる。
そして、これが閉じると何かの区切り線であり、
内と外を区別する境界線となる。そうやって「面」が現れてきて、
なにかのすがたとなる。面とは、その中に何かを含む境界であり、
外の世界とは異質な原理や秩序、事情といったものの存在を
暗示している。だから「面」なのである。そして、それが色なのである。
色とは、カタチにならない抽象的な原理とか質、理由といったものが、
外の世界に向けて表現されたものなのである。

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