(  市)ルネサンスへ< 2016-0108 感覚。



3:型。


人間の目は何を見ているのだろう?イヤ、もっと正直に、
ありのまま、あけすけに、直接、問いかけた方がよい。
はたして、私の目は、いったい何を見ているのだろう?
それは、ひとことで言って、この世界を、この現実の地を生きて来た、
祖先の記憶を見ている、としか言いようがない。

目を開けると、様々ないろんなものが見えてくる。景色や出来事、
色やカタチ、そしてそれらの動きといったもの。しかし、実際に見ている
のは、それらのほんのごく一部分だけである。それ以外は見ていない
のである。見えているはずなのであるが、見ていないのである。
自分にとって見る必要がないものは、見えないのである。
では、いったい何を基準に、それらを識別し選択しているのだろう?

視覚という、肉体の器官がもつ、その仕組みや生理作用の特性。
そして、それらが現実に機能し、暮らしのなかで生きいきと、意識される
ことなく、その役割をはたしている。それは「感じ方」の一つの型であり、
自覚されることのない「感じ方」の様式である。あるいは、特徴とか
個性といったものかも知れない。

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